額が少しでも高いほうが現実の救済につながる

2012.01.23

青ヒバでなかったことで受けた精神的苦痛に対する慰謝料。当然、Aさん側は蹴飛ばすしかない。そんな額で一体どこまでまともに家が修繕できるのか………ところが、もう判決しかないという段階にきて、相手側弁護士が声をかけてきた。「できれば和解をしたい」何度かのそうしたやりとりが続き、最終的には先に述べた一一千数百万円での和解が成立することになった。しかし、ここでもうひとつ付け加えておきたいのは、それに対する裁判官の反応である。

(参考情報)
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和解の席上で、裁判官は業者側に向かって開港一番、こう言った。「なぜ、二千数百万円なのですか」九〇二万円ぐらいが妥当と裁判官が金額まで提示したのに、なぜ当事者間で勝手にその額をつり上げてしまうのか。これでは自分のメンツにかかわると、裁判官はそう言いたいのである。だが、忘れてもらって困るのは、政判の当事者たちが抱えているそれぞれの現実である。被告側の業者にしても「判決だけは避けたい」という本音がある。たとえ金額が安くなっても、世間に自分たちの悪行を公表されては彼らだってやはり困る。そして何より原告側、欠陥住宅の被害者にとっては、額が少しでも高いほうが現実の救済につながる。